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飯森クリニック

診療科目

内科のご案内

内科

内科診療は日本大学板橋病院・練馬光が丘病院・救命救急センターで呼吸器疾患、血液疾患、アレルギー・膠(こう)原病(げんびょう)疾患、感染症疾患、救急疾患を約10年間担当致しました。韮崎市立病院で一般内科全般を医員として、社会保険横浜中央病院でアレルギー科・呼吸器科医長として経験を積み、日本内科学会認定内科医として、引き続き診療に当たっています。当院では次の検査・治療が可能です。

呼吸器疾患

心身症としての 気管支喘息 の診療の臨床と研究を長年行って参りました。特に「気管支喘息のセルフコントロールの問題」と「気管支喘息と 過換気症候群 の合併例についての研究」を行い学会発表して参りました。睡眠時無呼吸症候群(睡眠時に呼吸の止まる病気)についても治療経験があり、当院でも検査及び CPAP治療 が可能です。また、慢性(まんせい)咳嗽(がいそう) (継続的に咳の出る病気) の中で、内科的な診療だけでは見逃されがちな 咳喘息(症状が咳だけの気管支喘息)や 神経性咳嗽(ストレスが原因で咳の出る病気)などの治療も得意分野の一つです。

《院内検査》 肺機能、パルスオキシメーター (動脈血酸素飽和度を測る装置)
《治 療》  面接・投薬(西洋薬・漢方薬)、心身医学的診療、CPAP治療
《気管支喘息発作時》 吸入・点滴、酸素吸入

消化器疾患

はらわたが煮えくり返る」とか、「断腸の想い」等の言葉がある様に「腸は心の鏡」といわれています。過敏性腸症候群、Functional dyspepsia(上腹部(じょうふくぶ)不定(ふてい)愁訴(しゅうそ)症候群(しょうこうぐん))、胃・十二指腸潰瘍、呑気症 どんきしょう)(ゲップやオナラがたくさん出る病気)、神経性嘔吐・下痢(器質的な病変によらない機能的・心理的な機序によって生じる嘔吐・下痢)等の心身症の疾患が多く含まれます。これらの疾患は心身相関を考えて、心身両面から治療する必要があります。腸内細菌を整えることも大変重要であり、他院では治らなかった患者さんが当院へ訪れ、軽快した例も非常に多く経験しています。

《院内検査》 提携病院へ依頼(腹部エコー、胃カメラ、大腸ファイバー)
《治 療》 面接・投薬(西洋薬・漢方薬)、心身医学的診療、心理療法

生活習慣病

生活習慣病には特に力を入れています。糖尿病 や 高血圧 は心身症の一つと数えられています。高脂血症も含め、そのコントロールには全人的な理解が必要で、個々の生活習慣に合った心身医学的なアプローチが必要と考えています。更に、当院には 管理栄養士 が月曜日と土曜日の午前中待機しており、チーム医療の一員として活躍して頂いています。

《院内検査》 体重測定、体脂肪測定、自動血圧計、加速度脈波 (動脈硬化度の測定)
《治 療》 心身医学的観点からの面接・投薬(西洋薬・漢方薬)、管理栄養士による栄養指導

一般内科疾患

かぜ症候群:基本的に漢方診療を行う。

神経・筋肉系: 緊張性頭痛片頭痛慢性疼痛(けい)性斜頚(せいしゃけい)、線維筋痛症 (せんいきんつうしょう)などは、心身症的要素が強く、西洋薬や漢方薬の投薬、心理療法(例えば催眠療法、臨床動作法、自律訓練法等)、スーパーライザーによる疼痛治療等 を行っています。

《外注検査》 血液、尿
《院内検査》 尿定性、A型・B型インフルエンザ抗原の検出 コロナウイルス抗原の検出
《予防接種》 インフルエンザワクチン接種

他科疾患

他科疾患

皮膚科領域アトピー性皮膚炎慢性蕁麻疹皮膚掻痒症などのアレルギー疾患は勿論、円形脱毛症、などは心身症と考えられ、診療は得意である。皮膚科領域の治療は抗アレルギー薬、漢方薬の投与、保湿剤、ステロイド等の塗り薬の投与、非特異的減感作療法の施行で良好な結果が得られています。男性型脱毛症には、プロペシア<自費>、ザガーロ<自費>などで治療を行っています。

​帯状疱疹は加齢、疲労やストレスにより発症し、50歳以上の3人に1人が発症すると言われています。身体の片側の一部にピリピリとした刺すような痛みと特徴的な皮疹が現れます。できるだけ早期に抗ウィルス薬を経口摂取することで重症化を防ぐことができますが、50歳以上の約2割に、痛みが残り、帯状疱疹後神経痛と呼ばれ怖れられています。最近、帯状疱疹ワクチン(シングリックス)<自費>が開発され、発症予防効果は50歳以上で97%と言われています。

耳鼻科領域めまい症アレルギー性鼻炎、嗄声、失語、咽喉頭異常感症等は、心身症と考えられます。めまい症はvertigo(回転性の眩暈)とdizziness(非回転性のふらふら感)に分かれ治療法は異なります。うつ病の身体症状とも考えられ、抗うつ薬や抗不安薬、漢方薬などが有効です。

アレルギー性鼻炎は症状によって抗アレルギー薬が大切で、点鼻薬や漢方薬が有効です。根本治療として、非特異的減感作療法があります。咽喉頭異常感症には漢方薬が有効です。

産婦人科領域:更年期は閉経の前後10年間(45歳~55歳)の期間で、更年期に現れる不定愁訴症候群のことを更年期障害と言います。ホットフラッシュ、発汗、動悸、眩暈等の自律神経失調症状や、抑うつ症状、情緒不安定等の精神症状、そして肩こり、頭痛、腰痛等の運動器官症状、腹痛、食欲不振、悪心、嘔吐等の消化器症状、その他、易疲労性、口渇、皮膚掻痒感等の症状が出現します。更年期障害は狭義には女性ホルモンの減少によっておこり、婦人科でホルモン補充療法の適応となります。広義には更年期の女性を取り巻く家庭や社会環境の変化がストレスとなり、様々な心身の症状を呈する病態を指し、この場合は心身両面から診療できる心療内科で治療を受けるのが良いと思います。月経前症候群月経前不快気分

アレルギー疾患

アレルギー科

アレルギー疾患には心身症と考えられる病態が多く全人的な対応が治療に寄与する場合が多い。ストレスが加わると人間の血液のヘルパーリンパ球は、アレルギー反応を起こし易いリンパ球 (Th2)に、リラクセイションや心理療法によりアレルギー反応を起こし難いリンパ球 (Th1)に変化する事が分かっており、アレルギー疾患を心身医学的に治療する理論的根拠となっています。

漢方薬は心身一如の考え方を基礎におき、アレルギー疾患の治療に有効と考えられます。特に、アレルギー性鼻炎に対する漢方薬の効果は絶大で、多くの患者さんに喜ばれています。

また、当院ではアレルギー検査に関して、血液によるアレルゲンの検査だけではなく、スクラッチテストも施行しています。治療に関しては、抗アレルギー薬、漢方薬等の処方だけでなく、非特異的な減感作療法(筋肉注射、静脈注射、1-2週置きに計20回)はアレルギー疾患全般に効果をあげています。しかも廉価で、本療法以降、ほとんど薬が不要になる人もたくさんいます。実績として実施件数は800症例以上に登り、副作用を認めた人はいません。更なる改善を望む人に対しては、スギ花粉などに対する特異的な減感作療法(5月年以上)も施行しています。

《対象疾患》 アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、急性蕁麻疹、慢性蕁麻疹、皮膚(ひふ)

掻痒症(そうようしょう)(特別な皮疹がなくて、かゆみのみを訴え、引っかき傷が著明な病気)、

気管支喘息、虫刺され など。

心療内科のご案内

心療内科

私が心療内科を志した原点は、学生時代に参加した「全人的医療を考える会」でした。そこで、故 桂載作先生(元日大教授:心療内科学会初代理事長)、鴨下一郎先生(日大心療内科出身:元環境大臣)との出会いがあり、日大心療内科(第一内科)へ入局することになりました。そこで、約10年、内科と心療内科を研修し、日本内科学会認定医と日本心身医学会認定医を取得し、医学博士となり、開業致しました。その後、日本医師会認定産業医、心身医療「内科」専門医、日本心療内科学会専門医を取得し、今日に至っています。私は桂載作先生の全人的な心身医療の精神を受け継いでおり、その目的に向かって日々精進しています。当院では、その理念を生かす為、疾患に対して、心理社会的因子を考慮にいれた心身両面からアプローチをしていく為に、初診の際に患者様に次の項目を受けて頂ける様お願いしています。

初診日の診療の流れ

  1. 初診(詳しい症状)アンケート記入

  2. 心理テスト(心理的側面の多面的評価)の記入

  3. 心理士によるインテーク面接(病歴、生育歴を詳しく聴取)

  4. 立位心電図(自律神経機能の評価)

  5.  加速度脈波(自律神経機能の詳しい評価)

 

1)~ 5)まで実施後、医師による診療が行われ、基礎疾患の有無の確認、追加の心理テスト 鑑別診断の為の血液検査等が行われ、投薬及び今後の治療計画が行われます。従って、

初診時は時間的な余裕を持って、予約してからお越し下さい。

また、他院通院中の方はご紹介状や内服中のお薬をお持ち頂けると幸いです。尚、2回目以降も皆さんの心身の変化を把握し、診療に反映させていくために、更に詳しい心理テスト(ロールシャッハテスト、WAIS-IV、AQ、CAARSなど)、血液検査(治療効果、副作用)、加速度脈波等を随時実施しています。また、医師の診療後、心理療法が必要と考えられる患者さんに対しては、同ビル2階の国際心理社会実存医学研究所に所属する医師や臨床心理士の治療(保険外:自費)を希望者には受けて頂きます。しかしながら、原則として心理療法のみの治療は当研究所では行なっていません。

〈当院を受診希望される方、またはご家族の方へ〉

当院は原則として予約制ですが、かぜ症候群、気管支喘息発作、過換気発作など緊急性の高い患者さんの場合は予約外でも診療致します。従って、予約していても多少お待ち頂く場合が御座います(不完全予約:おおよその目安)。また、初診の患者さんは時間をかけて診療致しますので、午前中や午後の診療の最後に診療をお願いする(場合によっては時間を区切って外出して頂く)場合が御座います。

心療内科とは心身症を診る内科です。心身相関が考えられる内科疾患を全人的な観点から 診療(生物学的側面だけでなく、疾患を社会面・心理面・生きがいなどの様々な視点から考えた、個々人に合わせた診療)をするのが基本です。しかし、通常は精神的に正常な人でもストレスにより容易に神経症的になったり、うつ状態になったり、不安状態になったりしますから、心療内科医は神経症やうつ病、不安障害の患者さんの診療には慣れています。

私の場合、薬物療法や心理療法に精通していますから、むしろ、これらの患者さんの診療は得意です。うつ状態の患者さんは精神症状だけでなく、身体症状を伴っていたり、身体疾患を合併していたりする場合が多く見られます。クリニックの診療は「患者さんが良くなること」が基本です。神経症、うつ病や双極性障害、パニック障害や社交不安障害などは、従来は精神科疾患と考えられ、精神面からのみ治療されていましたが、当院では、全人的な治療により心身両面から治療致しますから、改善が見込まれる率が飛躍的にアップします。

〈精神科領域の患者さんの治療について〉

入院治療やデイケア治療が必要な患者さん や 中等度以上の統合失調症の患者さん は 基本的には診療致しません。陰性症状(うつ状態)のみの統合失調症の患者さんは治療成績が良いので、診療する場合が御座います。当院併設の研究所にはベテランの心理療法家が多数在籍していますので、PTSD解離性障害複雑性PTSD強迫性障害醜形恐怖広場恐怖特定の恐怖症などの疾患についても積極的に治療致します。

心理療法

心理療法のご案内

当クリニックではゆったりとした時間の中で心の問題や感情を整理し、より良い方向へと自ら進んでいけように医師および臨床心理士がお手伝い致します。次の心理療法を中心に行っています。

​ 心理療法

《カウンセリング》

問題を抱えた患者さんと心理療法の専門家との面接を通して、患者さんが自らを見つめ、自己成長を計り、行動変容できる様に導いていきます。

《臨床動作法》

患者さん自身が貯めこんだ慢性的で不適切な体の緊張を自分で緩められるように援助することを通して、ストレスを自己処理できる様に導いていきます。

《催眠療法》

暗示により無意識的な努力を活性化させて、不適切な思考や行動の変容を促すことができる様に援助して行きます。

 

《精神分析的精神療法》

患者さんの対人関係上の葛藤に対して、共感的で積極的な介入を行うことによって、現在の社会生活に適応できる様に援助していきます。

《認知行動療法》

誤った見方や考え方を修正し、行動変容を促し、患者さんが当面の問題への効果的な対処法を身につけることができるように指導します。

《自律訓練法》

公式化した自己暗示法を練習することによって、心身のリラックス感とコントロール感が自分で体得できるように指導します。

《ブリーフセラピー》

困っていることを絞り込み、その解決のために短期間で効果的・効率的な治療効果が上げられるように工夫された心理療法です。

《箱庭療法》

患動物、乗り物、木、建物などのミニチュアの玩具を決められた枠内へ置いて自分の好きな情景を作るうちに自己治癒力が生まれてきます。

《交流分析療法》

自分の自我状態のバランスや他人とのやりとりのあり方などの歪みに気づき、より適切な行動がとれるように援助します。

 

《コラージュ療法》

既成の絵や文字の中で気に入ったものを台紙の上に好きなように糊付けするもので、楽しく作業してだけで治療効果が期待されます。

東洋医学のご案内

東洋医学

東洋医学的治療とは

私は東洋医学的治療の中で漢方を用いた治療を行っています。東洋医学的診断 (証) は、西洋医学的診断とは異なった方法を用いています。問診の他、舌診、腹診、脈診などの方法を用います。同病異治とか、異病同治と言われるように、同じ病気でも体質や病態によって異なる薬を使いますし、異なる病気でも同じ薬を使うこともあります。

東洋医学的治療は内科的、心療内科的、精神科的疾患は勿論のこと、皮膚科的疾患、耳鼻科的疾患、婦人科的疾患等、様々な病態に対して対応可能となります。従って、全人的治療を実践していく上で、患者さんの様々なニーズに取り敢えず応えることが可能になり、多科に渡って受診する必要が無くなる場合もあります。

*東洋医学的治療を用いる意義

例えば、うつ病を治療する際に、漢方薬だけで治療するよりも西洋薬を用いた方が遥かに効果的です。しかしながら、「冷え症」とか「ほてり」を改善する薬は、漢方薬にはありますが西洋薬にはありません。この様に、西洋薬だけでは対応できないが、漢方薬では対応可能な病態はたくさんあります。従って、内科的、精神科的処方に漢方を併用することは、患者さんのQOLを高める上で、とても大切な方法と考えています。

東洋医学との出会い

東洋医学に始めて接したのは富山医科薬科大学在学中のことでした。一番印象に残っているのが和漢薬診療部の寺沢先生の教授回診でした。教授が「お薬は効いていますか」と問いかけた時に、「素晴らしい!こんなに良くなるとは思ってもみませんでした」と患者さんが返答したことでした。漢方というのは、効くときは凄いなと思いました。

月日の経つのは早いもので、同時代に在学していた知人が既に何人も各地の大学の東洋医学の教授になりました。心理療法家に成りたくて精神科志望だった私が、「何で精神科は心理療法を軽んじるのだろう」と悩んでいた時に、「心療内科をやってみたら如何かね」とアドバイスしてくれたのは寺沢先生でした。日大の心療内科に入局してからは、桂戴作先生の呼びかけで始まった漢方心身症研究会を中心に独学で漢方を勉強していました。その後、稲木一元 松田邦夫 秋葉哲生 大野修嗣 高山宏世 等の先生の講習を受ける機会に恵まれ、現在も常時講習を受けながら、日常の臨床でも頻繁に漢方薬を使用しています。

全人的医療と東洋医学

私は全人的医療を実践したくて心療内科に進みました。デカルト以来の心身二元論的見方は「精神」と「身体」を分けて考えることにより西洋医学の発展に寄与しました。それに対して、東洋医学では身体の病変と精神の変調を同時に把握する診察法をとっており、心と身体は一体のもの(心身一如)という考え方に基づいており、心と身体の関係を考える心身症を主な疾病対象とする心療内科とは相性の良いアプローチと考えられます。しかも、生態の恒常性を如何に維持し、その歪みを補正するかに主眼を置いています。そして、「悩める人、その人を大切にする」という全人的医療を実践する上でも、東洋医学的アプローチはとても役に立ちます。

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